【初心者向け】人工知能(AI)にできること・できないこと

人工知能にできること・できないこと

今のAIにできること・できないことを説明します。

 今のAIにできることの一例は次の通りです。

・レコメンデーション(協調フィルタリングによる推薦)

Amazonでいう「この商品を買った人はこんな商品も買っています」という機能です。

・迷惑メールのフィルタリングGmailなどにある機能です。

迷惑メールの傾向を分析し自動的に迷惑メールフォルダに分けてくれます。

・音声認識Apple iPhoneに搭載されているSiriのように声を聞き取るようなことができます。

・会話bot(チャットボット)

りんな」のような会話するロボットです。知能はあるように振る舞いますが、実際にはありません。

・音声合成過去のヒット曲の中から人工的に新しいヒット曲を作り出す

・自動運転車経路探索 乗換案内やカーナビで実現されている機能です。

・顔写真から感情の推定顔写真から年齢・性別の推定

・人間並み、それ以上の画像認識

ものづくりにおける検品の工程において広く活用されています。

・画像の変換白黒からカラーの写真に変換したり、昼間の風景を夜景に変換したり、衛星写真を地図に変換したりなど、様々な変換が出来ます。

 今のAIにできないことは次の通りです。

・喜怒哀楽(喜ぶ、感動、怒る、落ち込むなど)

AIが自発的に考えることはできません。AIは識別したり、分類したり、生成したりすることはできますが、自ら何かをしようとすることはありません。

AIが向いていること(得意なこと)は、見る仕事(認識をつかった業務。例えば、工場等で製品が流れてきた時に、その製品の欠陥を見つけたりするなど)や繰り返す仕事です。

機械学習とディープラーニングの関係

まず、よく聞くキーワード3つ(人工知能、機械学習、ディープラーニング)の説明をします。

これら3つは上記のようなすみわけになります。

人工知能(AI) = ディープラーニングと認識する方が多くいますが、AI=ディープラーニングではありません。

AIの中に機械学習があり、機械学習の1手法として、ディープラーニングがあることを理解しましょう。

 機械学習とはデータから学習し、そこに潜むパターンを見つけ出すことができる人工知能の技術です。

ディープラーニング(深層学習)は、多くの層が重なった深いニューラルネットを使った機械学習技術のことです。

実際のところ、ニューラルネットは昔から研究されており、何層も重ね深くするということはされていましたが、層を増やしただけでは精度が上がったというわけではありませんでした。ディープラーニングの詳細は、別の章で説明しますので、ここではディープラーニング(深層学習)は、『多くの層が重なった深いニューラルネットを使った機械学習技術のこと』であるというのだけを知ってください。これら2点に関する詳しい技術は、今後のテキストで学んでいきます。 次のセクションではさらに詳しく、技術的な観点から機械学習で出来ること・出来ないことを解説していきます。

機械学習で出来ること・出来ないこと

機械学習で得意していることは、膨大なデータを「学習」することで、次に起こる可能性が高い事象を「予測」することが出きるようになります。 機械学習で出来る事の一例は次の通りです。

・メールのスパムフィルタ(Gmail)

・レコメンドシステムによるマッチング

・クレジットカードの不正検知

・欠陥品の検知etc… 

出来ないことは、学習に利用していない領域になります。

また100%の予測を求めるようなケースでは機械学習の活用は向きません。

ディープラーニングで出来ること・出来ないこと

ディープラーニングは主に、画像認識で高い精度を出しており、医療領域における診断や画像認識や物体検出、監視カメラなどで使われてきております。

ディープラーニングはある特化した一分野に関しては既に人間の能力を超えており、ある特化したタスクにおいて活用されています。

ただし、大量のデータがないとほとんど何もできません。また、GPUなどの計算資源も必要になります。

そして、ディープラーニングのモデル設計が良くないと、あまり良い精度のものは出来なくなります。

ディープラーニングを活用したAIシステムで出来ることは次のようなものになります。 

・正常か不良品などの画像分類(認識)

・チャットボット

・将棋や囲碁やチェス

・自動運転・病気の診断(IBM Watson)

人工知能に置き換えられる職業と置き換えられない職業

ここまで、「人工知能」に関する技術的な観点から、現在のAIで出来ること・出来ないことを学びましたが、人工知能が今後、我々の仕事の未来をどのように変えていくのでしょうか。

あくまでも予想ですが、人工知能に置き換えられる職業と置き換えられない職業に関する説明をします。

これから人工知能が今ある半分の職を置き換えると言われていますが、ここでは置き換えられる職業とそうでない職業に関して説明します。

※置き換えられるというのはあくまでも断言しているわけではなく、代替可能性が高い職業とそうでない職業ということです。 

代替可能性が高い職業の特徴として、技能や経験の蓄積に依存しており、パターン化しやすい職業。

及び定型的で特定の領域を超えない能力が挙げられます。

例)医療事務、駅務員、学校事務員、給食調理人、行政事務員、教育・研修事務員 代替可能性が低い職業の特徴として、感性、協調性、創造性、好奇心、問題発見力など非定型的で、機械を何にどう使うかを決められる能力が挙げられます。

例)アートディレクター、映画カメラマン、音楽教室講師、学芸員、教育カウンセラー、経営コンサルタント、教育カウンセラー・・・

オススメの人工知能の書籍

最後に人工知能の関連のオススメの書籍を紹介します。

まずもっと人工知能に関して知りたい方は下記の2冊をAI Academyでオススメ致します。

こちらも参考にしてみてください。

 1. 人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの

2. AIにできること、できないこと、ビジネス社会を生きていくための4つの力

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