【初心者向け】無料で始めるGoogle Colab完全ガイド|基本操作・GPU設定・便利機能まで解説!

この記事は、約6~8分で読めます。

この記事でわかること
・Google Colabの基本的な特徴とノートブックの使い方
・GPU設定やコードの保存・アップロードなどの便利機能
・無料版と有料プラン(Pro/Pro+)の違いや利用時の注意点

はじめに

Google Colabは、ブラウザだけで無料ではじめられるPython・機械学習の実践環境です。本記事ではその基本的な使い方から便利な設定、有料プランの違いまでをやさしく解説します。

Google Colaboratoryとは

Google Colaboratory(グーグル・コラボレイトリーもしくはコラボラトリー)とは、Googleが機械学習の教育及び研究用に提供しているインストール不要かつ、すぐにPythonや機械学習・深層学習の環境を整えることが出来る無料のサービスです。

Googleアカウントがあればすぐに利用でき、特に初学者にとって強力な開発環境です。
以下は、無料版の基本的な仕様です。

Google Colab(無料版)の主な仕様(2025年6月時点)

項目無料版の内容
利用料金無料
セッション時間制限約90分(操作がないと自動切断)
GPUの使用利用可能(12時間上限/混雑時に制限あり)
TPUの使用利用可能(同様に制限あり)
保存場所Google Drive
実行環境の永続性一時的(再起動でデータやライブラリが消える)
ライブラリの事前インストールTensorFlow, NumPy, Pandas など

Google Colabを使ってみよう

Colaboratoryを使うには下記のURLにアクセスするだけです。では早速使ってみましょう。Googleアカウントでログインして後に、下記リンクにアクセスしてください。

Google Colaboratory*この後からColaboratoryを、Colabと省略して記載させて頂きます。

ノートブックの作成

「最近のノートブック」の画面が表示されます。画面左下の「+ノートブックを新規作成」をクリックしてください。

・ノートブックが作成されました。

・「ファイル」をクリックすると、以下の表示となります。

・黒丸の三角の実行ボタンの右横に、薄いオレンジ色のテキストエディタがあります。ここにプログラムを記述します。

print("hello Python")

始めは少し時間がかかりますが、少し待つと結果が表示されます。作成したノートブックは、自動的にGoogle Driveに保存されます。

GPUを使ってみる

ノートブック作成時には、GPUではないため、下記操作にてGPUを使えるようにします。※CPUとGPUの違いや、TPUに関してはこちらのテキストをご確認ください。

以下のように、Google Colabの上部メニューから「ランタイム」→「ランタイムのタイプを変更」をクリックします。その後、表示されるダイアログで「ハードウェアアクセラレータ」を「TA GPU」に設定し、「保存」を押します。「ランタイムのタイプ」は「Python 3」です。

GPUが有効になると、コードからデバイス情報を確認できるようになります。

「ハードウェアアクセラレータ」を「TA GPU」に設定し、「保存」を押します。「ランタイムのタイプ」は「Python 3」です。

「ハードウェアアクセラレータ」を「TA GPU」に設定し、「保存」を押すと、下記が表示されますが、「OK」をクリックしてください。

GPUが動作しているかを確認するコード

下記を実行してください。

import tensorflow as tf
tf.test.gpu_device_name()

GPUデバイスが利用可能な場合、/device:GPU:0 のような文字列が返ってきます。

Colabのマシンスペックを確認するには以下のコマンドも使用できます。

!cat /proc/cpuinfo   # CPU情報の確認

!cat /proc/meminfo # メモリ情報の確認

!nvidia-smi # GPU情報の確認(利用可能な場合)

! はColab上でシェルコマンドを実行する際に必要です。

GPUに切り替わっているかを確認するにはnvidia-smiコマンドで確かめることも可能です。

Fri Jul  1 06:01:11 2021       
+-----------------------------------------------------------------------------+
| NVIDIA-SMI 465.27       Driver Version: 460.32.03    CUDA Version: 11.2     |
|-------------------------------+----------------------+----------------------+
| GPU  Name        Persistence-M| Bus-Id        Disp.A | Volatile Uncorr. ECC |
| Fan  Temp  Perf  Pwr:Usage/Cap|         Memory-Usage | GPU-Util  Compute M. |
|                               |                      |               MIG M. |
|===============================+======================+======================|
|   0  Tesla T4            Off  | 00000000:00:04.0 Off |                    0 |
| N/A   66C    P8    11W /  70W |      0MiB / 15109MiB |      0%      Default |
|                               |                      |                  N/A |
+-------------------------------+----------------------+----------------------+
                                                                               
+-----------------------------------------------------------------------------+
| Processes:                                                                  |
|  GPU   GI   CI        PID   Type   Process name                  GPU Memory |
|        ID   ID                                                   Usage      |
|=============================================================================|
|  No running processes found                                                 |
+-----------------------------------------------------------------------------+

✨【無料動画:倍速で学ぶ!生成AIを活用したプログラミング勉強法(短縮版)】

生成AIを活用して効率的にプログラミングを学ぶ方法を解説しています。生成AIの基本的な仕組みや効果的な活用法、注意点についても詳しく説明。勉強法とともに生成AIそのものについても学べる内容となっています。ぜひご覧ください!

全編は、AI Academy公式LINEで配信中です。

セルの追加方法

セル(Cell)とは入力フィールド(テキストフィールド)のことで、プログラムを入力して実行する事が出来ます。Colabの場合、左上の『+ コード』をクリックする事で新規にセルを追加する事が出来ます。

注意点:無料版Colabのセッション制限

Colabの無料版では、以下のような制限があります。

  • 90分間操作がないと自動でセッションが切断されます
  • 12時間経過すると強制的にセッションが終了します
  • 仮想マシンは都度割り当てられるため、再接続時にはデータが消える可能性があります

対策のポイント

・セッションが切れても再実行しやすいよう、コードは整理しておく

・作業中は適度にコードを実行する

・重要なファイルは都度Google Driveに保存する

補足:TPU利用の注意点

無料版では TPU が割り当てられないタイミングが時たまあります(混雑時は “TPU unavailable” と表示)。研究や実務で確実にTPUを使いたい場合は、セッション優先度が高いColab Pro / Pro+、あるいは従量課金で専有インスタンスを確保できる Google Cloud TPU(Pay-As-You-Go)の利用を検討すると安心です。

有料版Google Colabに関して

Colabには月額¥1,179円~、4つの特徴を備えた有料版プランも用意されています。

Google Colab 各プラン比較表(2025年6月時点)

プラン月額料金(税込)セッション上限GPU/TPU利用バックグラウンド実行特徴
無料版¥0約90分~12時間◯(条件付きでGPU/TPU利用可)×手軽に始められるが制限あり
Colab Pro¥1,179/月約24時間◯(GPU優先利用)×長時間作業向きの安定環境
Colab Pro+¥5,767/月約24時間◯(最優先GPU/TPU)高性能&バックグラウンド対応
Pay‑As‑You‑Go(Compute Units)¥1,179/100 Units 使用分セッションは無料版と同等◯(GPU/TPU含む課金対象)×従量課金型で必要な分だけ使える
Google Cloud TPU(GCP従量課金型)$1.46~3.24/時間(約¥210~470円)※為替により変動GCP(Google Cloud Platform)の仕様に準ずる◯(Cloud TPUノード課金)×(環境により可)大規模モデル向け本格TPU利用可

※最新情報は公式サイトをご確認ください。

※Google Cloud TPUの価格は、米ドル(USD)で設定されており、日本円での固定表示はされていません。表内の「約¥210~470」は、2025年6月時点の為替レート(1ドル=約145円)に基づく概算であり、東京リージョンで利用した場合の参考価格です。
TPUの料金は利用するリージョン(地域)によって異なり、たとえば米国リージョンではより安価に設定されている場合もあります。実際の請求金額は、支払い時点の為替レートと利用地域により変動しますので、詳細はCloud TPU の料金をご確認ください。

無料版でも十分ですが、より長時間利用したい場合などにご活用してみてください。

関連:【Google Colab】Colab で R を使おう

関連:【Google Colaboratory】Google ドライブをマウントする方法を解説!

関連:Google Colab入門(Google Colaboratory)

Google Colabに関するよくある質問(FAQ)

Q1. Google Colabを使うには何が必要ですか?
A1. Googleアカウントさえあればすぐに利用できます。ソフトウェアのインストールは不要です。

Q2. GPUを使うにはどうすればよいですか?
A2. メニューの「ランタイム」→「ランタイムのタイプを変更」で、ハードウェアアクセラレータを「GPU」に設定するだけです。

Q3. 無料版と有料版(Pro)の違いは?
A3. 無料版でも基本的な学習や開発は可能ですが、有料版はより高性能なマシンや長時間の連続使用が可能です。

Q4. セッションが切れてしまったらどうなりますか?
A4. 約90分操作がないと仮想マシンがリセットされ、保存していないデータやインストールしたライブラリは初期化されます。

Q5. Colabで作ったコードはダウンロードできますか?
A5. 「ファイル」メニューから .ipynb や .py 形式でダウンロードが可能です。

Q6. Google Colab Pro / Pro+ はどんな人におすすめですか?
A. 長時間の学習・実験を行う方や、GPU/TPUの優先利用が必要な方に向いています。無料版ではセッション時間が限られますが、有料版ではリソースの安定利用が可能です。

Q7. GPUが使えない/割り当てられないときは?
A. 混雑状況によりGPUが利用できない場合があります。その際はCPU環境で進めるか、しばらく時間を置いて再試行するのがおすすめです。有料プランへのアップグレードも一つの選択肢です。

さらに学びたい方へ

AI Academyのフリープランに登録すると、Google Colabの操作をさらに深く学べる詳細ガイド「Google Colab入門(Google Colaboratory)」を無料でご覧いただけます。初心者にもわかりやすくステップごとに解説した内容で、実践的な活用力が身につきます。

詳細ガイド「Google Colab入門(Google Colaboratory)」では、以下のことが学べます。(画像は一部抜粋です)

まとめ

Google Colabは、Pythonや機械学習を手軽に始められる無料の開発環境です。ノートブックの作成やGPU利用など、初心者でもすぐに試せる機能が豊富にそろっています。まずは気軽に触ってみることで、その利便性を実感できるでしょう。

✨AI人材コース 受講お申込み受付中!

Pythonの基礎からデータサイエンス、機械学習、LLMアプリ開発までを40時間以上の実践動画で体系的に学べます
初心者からプロを目指す方まで対応するプランが揃っており、プログラミング未経験者にも安心の内容です 。

AI人材コースのカリキュラムや料金、サポート体制の違いを、ひと目で把握できる受講ガイドをご用意しました。いまなら、割引クーポン付きで公式LINEから受け取れます。